マンションの大規模修繕工事って何をするの?費用や必要性も解説。


分譲マンションを購入する場合、定期的に大規模修繕工事が必要だということを、あらかじめ知っておきましょう。


今回は、大規模修繕の必要性や、工事内容、工期や費用に関しても紹介いたします。

修繕工事の準備が始まった時に困らないよう、ぜひ最後までご覧ください。




目次
1.マンションの大規模修繕とは?
2.マンション大規模修繕の費用は?
3.規模修繕を行う時期はいつ?
4.計画期間・メンテナンス期間はどれくらい?
5.大規模修繕工事中の住民への影響は?
6.マンション大規模修繕に関するトラブル




マンションの大規模修繕とは?


マンションを新築で購入したとしても、修繕しなければいけない時期は必ずやってきます。

マンションも、戸建と同様に、適切な時期に建物のメンテナンスを行わないと、雨漏りなどが原因で、急速に寿命を縮めたり、必要のなかった修繕費がかかってしまう恐れもあります。


外壁が劣化し、外壁のタイルが剥がれて落下してしまうと、戸建とは違い、高所からの落下となり大変危険です。


見た目を綺麗にするだけでなく、安全性を確保し、大切な資産を守るため、修繕工事はとても大切です。




大規模修繕はどんな工事をするの?


大規模修繕の際は、マンションの共用部分に修繕工事を行います。



大規模修繕でメンテナンスを行う共用部分

区分

部位

共用部分

外壁・屋根・給排水配管・エントランス・インターホン・階段・廊下・手すりなどの鉄部分・フェンス・機械式駐車場など

個人用部分(共用)

バルコニー・ベランダ・玄関ポーチ・玄関外の門・専用駐車場・宅配ボックス・1階専用庭・トランクルームなど

個人宅内の排水管や玄関ドアの内側は所有主が個人的に修繕しなければいけません。



修繕工事で行われる主な工事内容

部位

内容

外壁・シーリング

外壁のひび割れや、浮き、かけた部分などを修繕します。

外壁の防水性を回復させるため、外壁塗装を行います。


外壁や建具の繋ぎ目に使われているシーリングを撤去し、新しく注入します。

屋上

マンションなどの陸屋根は定期的な防水工事が必要です。

高圧洗浄と修繕を行った後、防水処理が行われます。

鉄部

手すりやフェンスなどの金属は、錆が起きないように、表面処理がされています。

しかし、そのコーティングも経年劣化で効果が失われます。そのため、金属部分にも塗装処理が必要です。

ベランダ・バルコニー

屋上と同様、バルコニーやベランダにも定期的な防水工事が必要です。

バルコニーで雨漏りを起こしてしまうと、下の住宅に被害が出てしまう恐れもあります。

給排水管

個人宅内以外の給排水管も点検されます。

管の継ぎ目などに使われるパッキンの寿命は意外と短く、劣化を放置してしまうと水漏れが起きてしまう場合もあります。




修繕工事と改修工事の違い


よく耳にする、「修繕工事」「改修工事」と言う言葉ですが、2つの工事にはどんな違いがあるのでしょうか。



修繕工事


経年による建物の劣化を、新築の状態に戻す事を修繕と言います。


どんな建物も経年劣化は必ず起きてしまいます。


木材も鉄筋も水に弱い性質を持っているため、経年劣化による外壁や屋上のひび割れを放置してしまうと、雨漏りを起こし、建物の資産価値を低下させるだけでなく、耐震性にまで影響を及ぼしてしまう可能性があります。


そのため、建物には必ず修繕工事が必要です。



改修工事


経年による劣化を元に戻すだけではなく、
新築時よりも機能性を高めて、資産価値の向上を目指す工事です。


必要な修繕工事の他に、バリアフリーやスマートホームなどを取り入れて元の住宅よりも機能性を高める工事も行います。

暮らしが豊かになるだけでなく、資産価値の向上が期待できるため、売却などの際にも、改修前より好条件が期待できます。



スマートホーム:AI(人工知能)などを活用して、家電や住宅設備をインターネットでつなぎ、音声認識スピーカーやスマホなどで操作できるように設定をする。遠隔操作などで家事負担を軽減できる。




マンション大規模修繕の費用は?


マンションの大規模修繕費用は、建物の規模や工事内容で大きく変わります。

国土交通省の調べによると、新築マンション〜築15年頃、1回目の修繕工事の費用は1戸100万円〜125万円程度となっています。


1戸あたりの工事費用(万円/戸)

修繕工事回数

中央値

平均値

1回目

110.2

151.6

2回目

106.1

112.4

3回目

97.0

106.1

出典:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査・国土交通省




コンサルティング費用がかかる場合もある


マンションを大規模修繕する場合、コンサルタント業者に委託する場合が多くあります。


建物調査、施工会社、設備会社の手配やプランの選考など、戸建住宅の場合、施主が全てを選定し判断しますが、複数世帯で所有するマンションの場合はまとめて行う役目が必要となります。

費用も高額となるため、プロにコンサルタント業者に委託をします。


コンサルティングを委託するかどうかは、管理会社の規定や、マンションの組合規定により異なります。




大規模修繕工事の費用は修繕積立金を使う


大規模修繕の費用には
「修繕積立金」が当てられます。


分譲マンションの場合、住宅ローン返済の他に、毎月、管理費や修繕積立金の支払いがあります。


大規模修繕に備えて積み立てられ、金額は、各世帯の所有面積によって差があります。

国土交通省の調べによると、修繕積立金の1戸平均金額は月に1万円前後で、マンションの築年数や劣化状況によって、段階増額積立方式をとっているマンションが多くあります。




段階増額積立方式:新築時は、修繕積立金が低めに設定されており、築年数やマンションの劣化状況によって段階的に増額される仕組み




大規模修繕を行う時期はいつ?


国土交通省の調べによると、大規模修繕が行われる周期は15.2年が平均となっています。


修繕回数

平均周期

1回目

新築から15.6年目

2回目

前回修繕から14.0年目

3回目

前回修繕から12.9年目

平均周期15.2年


実際に修繕工事が行われる時期は様々で、屋根防水や外壁の劣化状況では、10年ほどで修繕工事が実施される事もあります。

また、組合の規定で修繕周期が10〜12年程度に決められている場合もあります。





こうちゃんペイントは、東金市を中心に大網白里市・山武市・千葉市緑区等で安心・高品質な工事をお届けしております。外壁屋根塗装だけでなく、リフォームも行っておりますのでお気軽にご相談ください。





計画期間・メンテナンス期間はどれくらい?


分譲マンションの場合、大規模修繕工事の検討を始めてから着工まで、2年程度かかってしまう場合も多くあります。


工期は工事内容によって様々ですが、半年〜10ヶ月程度の期間がかかると言われています。


大規模修繕の手順


①大規模修繕の実施検討・組合の承認

②大規模修繕コンサルティング契約

③建物調査

④施工業者決定

⑤見積もり・施工プラン

⑥見積もり金額やプラン選定を組合会議で選定・承認

⑦着工

⑧定例会議を工事進捗報告を行う(月1回程度)

⑨工事完了





大規模修繕工事中の住民への影響は?


工事中は、足場を組み、外壁塗装や屋根塗装、防水工事が行われるため、住民の暮らしにも影響があります。


工事中に起こりうる事

・バルコニー・ベランダのものを移動しなければいけない場合がある

・塗料などの臭い・粉塵の発生

・廊下・階段の使用ができない期間が発生する場合がある

・高所でも部屋の中が作業員に見えてしまう場合もある




マンション大規模修繕に関するトラブル


戸建住宅とは違い、1つの建物に複数の世帯が暮らすマンションの場合、計画が進まない、意見が合わないなどのトラブルが発生する事があります。




計画が遅く着工時期が規定に間に合わない


大規模修繕の周期は組合規定に記されている事が多く、規定がない場合でも、メンテナンス時期が迫ると、管理会社から連絡がある事がほとんどです。


しかし、定例会議などで話が上がっても、分からない事が多い上、何から手をつけたらいいか分からない、などの理由で何となく先送りにしてしまう事も多くあります。


気付いた時には、規定の時期に着工が間に合わない、という場合も。


そんな場合によく起きるのが、「急いでいたため管理会社に全て委託したら後に意見の相違が生まれてしまった」と言うトラブルです。


「全て任せてくれたら、期日に間に合わせます。」

と言われても、全てを委託することはお勧めできません。

良心的な管理会社の場合、問題が起きることは少ないと言えますが、組合で意見のすり合わせを行わなかったために、施工後にトラブルとなる事も少なくありません。


大規模修繕の時期を1〜2年遅らせても大きな問題はありませんので、計画は慎重に行いましょう。



組合の委員会で意見が合わない


組合の理事は毎年順番に住人が行う事が多いですが、大規模修繕工事に対する業務は負担が多いため、理事とは別に、修繕委員会が必要となります。


修繕委員会内で工事内容や施工業者の選定などで意見が合わないと話し合いが進まなくなってしまう事も多くあります。


そんな時に重要なのが、コンサルティングの起用です。

修繕に対する知識が豊富なため、意見をもらい、話をまとめてもらう事も可能です。



完了後の仕上がりが不満・追加費用が高額


リフォームや修繕工事の場合、施行中に追加の修繕が必要になる事は少なくありません。

新築時と違い、見えない部分で劣化が進んでしまっている場合があるため、現場調査だけでは100%状態を把握する事はできません。


また、工事完了後に外壁の仕上がりなどに、不満を感じる方もいらっしゃいます。


このようなトラブルが工事完了後に起こらない様、進行の確認をして情報を共有する会合を定期的に必ず行いましょう。

進行確認の定期会議は月1回程度行なう事をおすすめします。




まとめ

マンションの修繕工事は専門的な項目が多い上、複数の世帯で所有しているという難しい課題もあります。

適切な時期に正しいメンテナンスを、適正価格で行うことがトラブルを防ぐポイントです。

じっくりプランを話し合い、信頼のできる業者へ依頼することをお勧めします。





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