マンションの大規模修繕工事って何をするの?費用や必要性も解説。

分譲マンションを購入する場合、定期的に大規模修繕工事が必要だということを、あらかじめ知っておきましょう。

今回は、大規模修繕の必要性や、工事内容、工期や費用に関しても紹介いたします。

修繕工事の準備が始まった時に困らないよう、ぜひ最後までご覧ください。

目次

マンションの大規模修繕とは?


マンションを新築で購入したとしても、修繕しなければいけない時期は必ずやってきます。

マンションも、戸建と同様に、適切な時期に建物のメンテナンスを行わないと、雨漏りなどが原因で、急速に寿命を縮めたり、必要のなかった修繕費がかかってしまう恐れもあります。

外壁が劣化し、外壁のタイルが剥がれて落下してしまうと、戸建とは違い、高所からの落下となり大変危険です。

見た目を綺麗にするだけでなく、安全性を確保し、大切な資産を守るため、修繕工事はとても大切です。

大規模修繕はどんな工事をするの?


大規模修繕の際は、マンションの共用部分に修繕工事を行います。

大規模修繕でメンテナンスを行う共用部分

区分部位
共用部分外壁・屋根・給排水配管・エントランス・インターホン・階段・廊下・手すりなどの鉄部分・フェンス・機械式駐車場など
個人用部分(共用)バルコニー・ベランダ・玄関ポーチ・玄関外の門・専用駐車場・宅配ボックス・1階専用庭・トランクルームなど

個人宅内の排水管や玄関ドアの内側は所有主が個人的に修繕しなければいけません。

修繕工事で行われる主な工事内容

部位内容
外壁・シーリング外壁のひび割れや、浮き、かけた部分などを修繕します。 外壁の防水性を回復させるため、外壁塗装を行います。
外壁や建具の繋ぎ目に使われているシーリングを撤去し、新しく注入します。
屋上マンションなどの陸屋根は定期的な防水工事が必要です。 高圧洗浄と修繕を行った後、防水処理が行われます。
鉄部手すりやフェンスなどの金属は、錆が起きないように、表面処理がされています。 しかし、そのコーティングも経年劣化で効果が失われます。そのため、金属部分にも塗装処理が必要です。
ベランダ・バルコニー屋上と同様、バルコニーやベランダにも定期的な防水工事が必要です。 バルコニーで雨漏りを起こしてしまうと、下の住宅に被害が出てしまう恐れもあります。
給排水管個人宅内以外の給排水管も点検されます。 管の継ぎ目などに使われるパッキンの寿命は意外と短く、劣化を放置してしまうと水漏れが起きてしまう場合もあります。

修繕工事と改修工事の違い


よく耳にする、「修繕工事」「改修工事」と言う言葉ですが、2つの工事にはどんな違いがあるのでしょうか。

修繕工事


経年による建物の劣化を、新築の状態に戻す事を修繕と言います。

どんな建物も経年劣化は必ず起きてしまいます。

木材も鉄筋も水に弱い性質を持っているため、経年劣化による外壁や屋上のひび割れを放置してしまうと、雨漏りを起こし、建物の資産価値を低下させるだけでなく、耐震性にまで影響を及ぼしてしまう可能性があります。

そのため、建物には必ず修繕工事が必要です。

改修工事


経年による劣化を元に戻すだけではなく、新築時よりも機能性を高めて、資産価値の向上を目指す工事です。

必要な修繕工事の他に、バリアフリーやスマートホームなどを取り入れて元の住宅よりも機能性を高める工事も行います。

暮らしが豊かになるだけでなく、資産価値の向上が期待できるため、売却などの際にも、改修前より好条件が期待できます。

スマートホーム:AI(人工知能)などを活用して、家電や住宅設備をインターネットでつなぎ、音声認識スピーカーやスマホなどで操作できるように設定をする。遠隔操作などで家事負担を軽減できる。

マンション大規模修繕の費用は?


マンションの大規模修繕費用は、建物の規模や工事内容で大きく変わります。

国土交通省の調べによると、新築マンション〜築15年頃、1回目の修繕工事の費用は1戸100万円〜125万円程度となっています。

1戸あたりの工事費用(万円/戸)

修繕工事回数中央値平均値
1回目110.2151.6
2回目106.1112.4
3回目97.0106.1

出典:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査・国土交通省

コンサルティング費用がかかる場合もある


マンションを大規模修繕する場合、コンサルタント業者に委託する場合が多くあります。

建物調査、施工会社、設備会社の手配やプランの選考など、戸建住宅の場合、施主が全てを選定し判断しますが、複数世帯で所有するマンションの場合はまとめて行う役目が必要となります。

費用も高額となるため、プロにコンサルタント業者に委託をします。

コンサルティングを委託するかどうかは、管理会社の規定や、マンションの組合規定により異なります。

大規模修繕工事の費用は修繕積立金を使う


大規模修繕の費用には「修繕積立金」が当てられます。

分譲マンションの場合、住宅ローン返済の他に、毎月、管理費や修繕積立金の支払いがあります。

大規模修繕に備えて積み立てられ、金額は、各世帯の所有面積によって差があります。

国土交通省の調べによると、修繕積立金の1戸平均金額は月に1万円前後で、マンションの築年数や劣化状況によって、段階増額積立方式をとっているマンションが多くあります。

段階増額積立方式:新築時は、修繕積立金が低めに設定されており、築年数やマンションの劣化状況によって段階的に増額される仕組み

大規模修繕を行う時期はいつ?


国土交通省の調べによると、大規模修繕が行われる周期は15.2年が平均となっています。

修繕回数平均周期
1回目新築から15.6年目
2回目前回修繕から14.0年目
3回目前回修繕から12.9年目

平均周期15.2年

実際に修繕工事が行われる時期は様々で、屋根防水や外壁の劣化状況では、10年ほどで修繕工事が実施される事もあります。

また、組合の規定で修繕周期が10〜12年程度に決められている場合もあります。

こうちゃんペイントは、東金市を中心に大網白里市・山武市・千葉市緑区等で安心・高品質な工事をお届けしております。外壁屋根塗装だけでなく、リフォームも行っておりますのでお気軽にご相談ください。


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監修者

瀬川 巧平のアバター 瀬川 巧平 株式会社こうちゃんペイント 代表取締役

株式会社こうちゃんペイント代表。一級塗装技能士。地域に根ざした塗装会社として、東金を中心に活動。現場が大好きで、今も時間があれば職人と一緒に現場に立つことも。住まいと暮らしに「安心」と「彩り」を届けたいという想いを大切に、日々地域の方々と向き合っています。

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