外壁塗装は何年ごとに実施すべき?外装のプロが丁寧に解説
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カテゴリー:はじめての方へ
「新築に住んでから一度も外壁塗装をしていないけど、問題ないのだろうか」
このように、住まいの外壁塗装を何年ごとに行うのがいいのか分からないという声も多いです。
私たちのような外壁塗装のプロでも、外壁に使われている外壁塗装材を確認した上でアドバイスをするほどなので、すぐに答えを出せないものです。
そこで今回の記事では、外壁塗装は何年ごとに実施すべきかを解説します。
外壁塗装の寿命を延ばすためにできることについても、あわせて紹介します。
目次
外壁塗装は何年ごとに実施するのがいいか
外壁塗装を塗り替えるタイミングについては、外壁塗装に使われる塗料の耐用年数を考える必要があります。
耐用年数が20年の外壁塗装材もありますが、ほとんどの場合は10年程度です。
そのため、10年ごとに外壁塗装の塗り替えが必要です。
ただし、塗装材の種類や施工の仕方によって塗り替えのタイミングは異なります。
前回の外壁塗装で使った塗装材は何かを確認しておくと、正しい塗り替えのタイミングがわかるようになります。
外壁塗装材の種類
外壁塗装材と一口にいっても種類はさまざまで、塗料の種類によって耐用年数も異なります。
ただ、外壁に使われる塗料は「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」「ラジカル塗料」などが多いです。
ここからは、それぞれの塗料の特徴を紹介します。
アクリル塗料
アクリル樹脂を主成分とする塗料のことを「アクリル塗料」といいます。
耐用年数は、3〜7年程度と比較的短いため、何度も塗り替えが必要なことも多いです。
アクリル塗料は、耐久性が低い塗料といえます。
外壁塗装で使われることはあまりありませんが、比較的安価であることから使いやすい塗料です。
さまざまなカラーのアクリル塗料がある上、発色が良いという魅力もあります。
おしゃれな外観にこだわりたい方には、アクリル塗料がおすすめです。
ウレタン塗料
ウレタン樹脂を主成分とする塗料のことを「ウレタン塗料」といいます。
耐用年数は、5〜7年程度と比較的短いため、耐久性は劣ってしまいます。
しかし、ほかの外壁塗料に比べて安価であるため、できるだけコストを抑えたい方におすすめの塗料です。
また、どのような外壁でも塗れるといった特徴があります。
伸縮性にも優れているため、ウレタン塗料はひび割れしやすい壁でも使いやすいです。
ウレタン塗料を塗ると光沢が見られるため、高級感を感じられます。
シリコン塗料
シリコン樹脂やアクリルシリコン樹脂を主成分とする塗料のことを「シリコン塗料」といいます。
耐用年数は、10〜15年程度です。
「外壁塗装といえばシリコン塗料」というほど、もっとも人気がある塗料です。
人気がある塗料であるため、さまざまな製品の中から選べます。
また、さまざまなカラーの外壁塗装があるため、外壁を塗り替えることで建物の外観のイメージを大きく変えられます。
シリコン塗料は、塗膜と水がよく馴染むのが特徴です。
汚れを洗い流すことができるため、外壁が汚れにくくなります。
また、コストも安価です。
できるだけリーズナブルに塗り替えたいけど、耐久性も譲れないという方におすすめなのがシリコン塗料です。
フッ素塗料
フッ素樹脂が含まれている塗料のことを「フッ素塗料」といいます。
耐用年数は15〜20年程度で、ほかの外壁塗装に比べて耐用年数が長いのが特徴です。
耐久性が高く紫外線にも強いことから、比較的高価な塗料とされています。
そのため、外壁塗装よりも施工面積が狭い場所で使われることが多いです。
できるだけメンテナンスの回数を減らしたい方、施工面積が狭い場所の塗装を検討している方はフッ素塗料を選ぶのがおすすめです。
しかし、塗膜が硬いため、ひび割れが発生しやすいのが懸念点としてあげられます。
また、フッ素塗料は重ねて塗装できないため注意が必要です。
ラジカル塗料
塗膜を劣化させる成分である「ラジカル」を抑制する効果がある塗料のことを「ラジカル塗料」といいます。
耐用年数は、10〜15年程度です。
ラジカル塗料は2010年代に登場した塗料で、塗料の中では新製品に該当します。
紫外線に強いのもラジカル塗料の特徴です。
まら、塗料のにおいが少ないため、健康面にも配慮できます。
ただ、比較的新しい塗料であるため、提供しているメーカーが少ないのが現状です。
これまで何度か外壁塗装を実施したことがある方は、新しい塗料として注目されているラジカル系塗料を採用してみるのもおすすめです。
無機塗料
主成分であるケイ素などの鉱物に有機物を混ぜた塗料のことを「無機塗料」といいます。
耐用年数は、20年程度とほかの塗料に比べて長いです。
耐久性に優れていることから、塗料の中でも高価であるのが特徴です。
耐久性だけではなく燃えにくいという性質もあります。
無機塗料は、防火性を重視したい方におすすめの塗料です。
しかし、無機塗料は塗膜が硬いため、ひび割れしやすいといった懸念点もあります。
無機塗料を選んでも問題ないか、プロに相談してから塗り替えを行うと安心です。
外壁塗装が寿命を迎えたときのサイン
外壁塗装の種類によって耐用年数が決まっているものの、寿命を迎えたときのサインを知っておくと早めに対策できるようになります。
ここからは外壁塗装が寿命を迎えたときのサインについて解説します。
外壁に浮きや剥がれがある
外壁に浮きや剥がれがある場合は、外壁塗装が寿命を迎えている可能性が高いです。
塗装としての機能が果たされていないこともあります。
外壁の浮きや剥がれを放置してしまうと、雨漏りの原因にもつながります。
さらに、雨水が建物の構造体に浸透することで、腐食が進行する恐れもあるのです。
外壁の浮きや剥がれを見つけたら、早めに外壁塗装を行うと安心です。
外壁にひび割れがある
外壁にひび割れが発生していたら、外壁塗装の寿命と判断できます。
外壁塗装にひび割れが入ると、小さな隙間から雨が侵入してしまいます。
雨水が外壁材や構造体に悪影響を及ぼすことから、できるだけ早い段階で外壁塗装を行うのがおすすめです。
特に、大きめのひび割れが見られた場合は、早急に対策が必要です。
ひび割れの修繕は自分で行うのが難しいため、塗装工事のプロにお願いした方が安心です。
チョーキングが見られる
外壁を手でさらっと触れたときに、チョークのように白い粉がつくことを「チョーキング」といいます。
このチョーキングが見られたら、外壁塗装の寿命のサインといえます。
外壁塗装が劣化し顔料のみが露出している状態で、防水性や耐久性が低くなっている証拠です。
チョーキングをそのまま放置してしまうと劣化が進行してしまいます。
外壁材に悪影響を与えないためにも、早めに外壁塗装の塗り替えを行うのがおすすめです。
コケやカビが発生している
外壁にコケやカビが発生している場合は、外壁塗装の寿命の可能性があります。
コケやカビが発生しているということは、言い換えれば外壁塗装の効果が発揮されていないといえます。
湿気がある環境を好むのがコケやカビです。
そのため、コケやカビが発生している場所は防水性能がない可能性が高いです。
特に、表面に凹凸がある外壁の場合はコケやカビが付着しやすくなります。
表面に凹凸がある外壁にお住まいの方は、外壁塗装の施工にも注意が必要です。
外壁の寿命を延ばすためにできること
外壁塗装材の耐用年数を経過する前に塗り替えが必要となりますが、できるだけ寿命を延ばしたいと考えるものです。
ここからは、外壁塗装の寿命を伸ばすためにできることを紹介します。
耐用年数の長い塗料を使う
耐用年数の長い塗料を使うことで、外壁塗装の塗り替えを実施する頻度が少なくなります。
できるだけ耐用年数の長い塗料を選ぶと、結果的に外壁塗装の延命につながるのです。
「フッ素塗料」「無機塗料」は、ほかの塗料に比べて耐用年数が長いです。
経験豊富な外壁塗装業者に依頼する
外壁塗装の寿命を延ばすためにできることは、経験豊富なプロに外壁塗装工事を依頼することです。
外壁塗装材の耐用年数が外壁塗装の寿命に大きく影響することはいうまでもありません。
しかし、どんなに耐用年数の長い外壁塗装材を使っても、塗装業者が経験不足だった場合は品質に問題が出てしまいます。
どのような塗装業者でも同じ出来栄えではないからこそ、外壁塗装工事を依頼する場合は実績があるプロの塗装業者を選ぶと安心です。
外壁塗装を塗り替えるメリット
外壁塗装を塗り替えることで、どのようなメリットがあるのかについて解説します。
外壁のダメージを減らせる
外壁塗装の寿命を迎える前にメンテナンスを行うと、外壁そのもののダメージを減らせられます。
外壁にひび割れが発生した場合は雨が侵入し、最終的に雨漏りの原因になる可能性もあります。
さらに、外壁のひび割れが進行すると塗膜も同時にひび割れてしまい、防水性能が著しく低下するのです。
塗膜は防水性能を発揮するためにも必要です。
外壁を塗り替えることで、建物の寿命を伸ばすことにもつながるといえます。
外観を美しく保てる
定期的に外壁塗装の塗り替えを行うことで、美しい外観を保てます。
1番はじめに外壁塗装をしてから約10年程度で、次第に外壁の色味に変化が出てくるものです。
雨や風にさらされて外壁塗料材の劣化が進んでしまい、汚れが目立ちやすくなってしまいます。
また、建物の資産価値を下げないためにも定期的に外壁塗装の塗り替えが必要です。
建物の売却を考えている方はもちろんのこと、資産価値を向上させるためにも外壁塗装の定期的な塗り替えがおすすめです。
修繕コストを抑えられる
外壁塗装の塗り替えを定期的に行うことで、建物全体の修繕コストを抑えられます。
外壁外壁そのものの劣化が進んでしまうと外壁材の補修も必要になり、その分コストがかかってしまいます。
定期的に外壁塗装の塗り替えを行うと、大規模な塗装工事になりません。
そのため、長い目で見たときに修繕コストを抑えられるのです。
外壁塗装では修繕不可能とならないように、定期的に塗り替えを実施すると安心です。
省エネ効果を高められる
外壁塗装を定期的に塗り替えることで、省エネ効果を高めることもできます。
外壁に微細なひび割れが発生すると、外壁に隙間ができてしまいます。
隙間があると「夏場は室内の涼しい空気を逃す」「冬場は室内の暖かい空気を逃す」など、快適な暮らしができなくなってしまうのです。
しかし、定期的に外壁塗装の塗り替えを行えば、ひび割れを防止できます。
ひび割れを発生させなければ、室内の空気を室外に逃すこともないのです。
外壁塗装によるメンテナンスにより省エネ効果が高まり、快適な住空間が実現できるようになります。
まとめ
今回の記事では、外壁塗装は何年ごとに実施すべきかについて解説しました。
一般的には10年を目安に塗り替えを行う必要があります。
ただし、使われている塗装材によって耐用年数が異なるため、どのような塗装材が使われているかを確認してから塗り替えを行うのがおすすめです。
定期的に塗り替えを実施することで、外壁塗装の寿命を延ばすことにもつながります。
どのタイミングで外壁塗装を依頼すればいいのか分からない方は、皆さまの住まいの状況にあわせて当社のスタッフが丁寧にアドバイスをさせていただきます。
無料でお見積もりできますので、まずはお気軽にご相談ください。
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