外壁塗装の価格相場は?費用の内訳や信頼できる業者の選び方を解説。


「外壁塗装にかかる費用の相場を知りたい……」「信頼できる業者って、どう選ぶの?」
そんな悩みを抱えていませんか。
確かに、外壁塗装は大きな費用がかかりますから、あらかじめ相場を知っておきたいですよね。
また、悪質な業者につかまるなど、失敗したくないというお気持ちもよく分かります。
この記事では、外壁塗装の価格相場と具体的な内訳、そして信頼できる業者の選び方について詳しく解説します。


外壁塗装には、さまざまな費用がかかります。




1.外壁塗装にかかる費用相場は?

早速、外壁塗装にかかる費用相場について、詳しく見ていきたいと思います。

建坪ごとの費用相場

外壁塗装の費用相場は、自宅の延床面積によって変わります。建物の坪数ごとの費用相場は、次の通りです。

坪数(延床面積) 塗装面積(坪数×1.2) 費用相場
20坪 79.2㎡ 60〜100万円
30坪 118.8㎡ 90〜130万円
40坪 158.4㎡ 100〜150万円
50坪 198.0㎡ 120〜180万円
60坪 237.6㎡ 140〜200万円

ここにある「坪数」は延床面積ですので、1階の床面積が20坪ある2階建ての場合は、40坪の費用相場を参照します。なお、1坪は約3.3㎡です。塗装面積は延床面積を1.2を乗じれば求められますので、自宅の坪数で計算してみてください。

屋根塗装を加えた費用相場

同時に屋根塗装も依頼する場合は、外壁塗装の費用に20〜50万円ほど加算した金額が必要です。屋根塗装も加えた費用相場は、次の通りになります。

坪数(延床面積) 塗装面積(坪数×1.2) 費用相場
20坪 79.2㎡ 80〜150万円
30坪 118.8㎡ 110〜180万円
40坪 158.4㎡ 120〜200万円
50坪 198.0㎡ 140〜230万円
60坪 237.6㎡ 160〜250万円

近年の物価上昇の波によって、塗装の価格も値上がりしていますので、費用相場を調べる際は常に最新の情報をチェックしてみてください。

2.外壁塗装費用の内訳

次に、外壁塗装にかかる費用の内訳について具体的に解説します。

材料費

外壁を塗装するにあたり、材料費は重要なコストの1つです。
外壁塗装にかかる材料費の大半は塗料で、その他にはシーリング材、養生テープ、そして飛散防止シートなどがあります。

塗料には多くの種類があり、外壁塗装で使われるのはアクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル、フッ素、セラミック、無機などです。
これら塗料は特性や価格、耐用年数などに違いがあり、予算はもちろん、外壁の材質や形状によって使うものを決定します。

安い種類の塗料を使えば施工費用を抑えられますが、耐用年数は短くなります。
長い目で見ると、高い塗料の方が塗替えスパンを伸ばし、結果としてトータルコストを抑えられることがありますので、施工業者とよく相談して決めてください。

施工で使用した塗料缶。


足場代

外壁塗装では、塗装作業の足がかりとして「足場」が家の周りに設置されます。
主な目的は塗装の品質の維持と、作業する職人の安全確保の2つです。

足場がないと高所に手が届きにくく、一定の品質で効率よく塗装することができません。
また、2m以上の高所作業には安全対策として、足場を組むことが法律で義務付けられています。そのため、平屋であっても基本的に足場は必要です。

足場は鉄パイプや鉄板などを用いて1日がかりで仮設され、塗装後の解体も半日ほどかかります。
周辺に塗料が飛び散らないようにする飛散防止シートも、足場を使って張られます。


家の周囲に組まれた足場。

 




人件費

外壁塗装には多くの職人が必要なため、人件費もかかります。
外壁塗装においては、人件費を「人工(にんく)」という基準をもとに計算します。
1人工とは、1人の職人が1日でこなす作業量のことで、一般的な住宅の施工では20~25人工ほど必要です。

人件費が発生する作業としては、塗装前の高圧洗浄をはじめ、養生、下地補修、塗装、シーリング補修などがあり、雨戸や雨どいの修繕があれば、そちらも合わせて費用を算出します。
なお、ほとんどの塗装業者では足場は外注で「足場代」としてまとめて計上するため、人件費は考えません。

人件費は外壁塗装全体の約30%ほどを占める大きな費用ですので、節約できたら・・という気持ちになるかもしれません。
しかし、技術の高いベテランの職人ほどその技術料をさげる事は難しくなります。仕上がりの質を保つ、安かろう・悪かろう工事にならないためにもこの節約は(けちっては)難しいと考えてみてください。

屋根を塗るこうちゃんペイントの職人。

その他の施工費用

外壁塗装では、材料費や足場代、人件費のほかにもさまざまな雑費がかかります。
職人が施工現場となる自宅まで通う交通費や駐車場代、職人の管理費用、保険料、通信費用、工事に必要な各種を行う事務手数料などです。

また、施工では塗料の空き缶や養生シート、テープ、ペンキローラー、撤去したシーリングなどの廃材がなどの産業廃棄物が発生しますので、処分に費用がかかります。
その他費用を見積もりに計上しない業者もいますが、単に他の項目を割増しているだけに過ぎず、多くの場合、トータルで支払う金額は変わりません。

3.見積書のチェックポイント

ここからは、業者から示された見積書において、チェックすべきポイントを解説します。

①塗料メーカー名や商品名

1つ目のチェックポイントは、塗料のメーカー名や商品名が記載されているかという点です。
外壁塗装に使う塗料のメーカーや商品によって、見積もり金額は大きく変わります。
塗料の種類は非常に多く、例えばシリコン塗料だけでもいろんなメーカーからさまざまなものが売られていますが、その品質や特性などは大きく異なります。
見積書に商品名が記載されていればネット検索で調べられますので、価格相場や塗料タイプなどをチェックできて安心です。

②使用する塗料缶の本数

2つ目のチェックポイントは、塗料缶の本数が記載されているかという点です。
施工で使う塗料の量が分かれば、塗装の品質が担保されているのかが判断できます。
塗料メーカーでは商品ごとに、1㎡当たりどれくらいの塗料を使うのかを示す「塗布量」を定めていますが、業者が守らない場合は施工不良となり、塗装がすぐにダメになってしまうのです。
塗料メーカーのサイトには商品ごとに塗布量が記載されていますので、施工面積さえ分かれば、使用すべき塗料缶の本数を計算できるでしょう。

塗料のメーカー名や商品名、使用する塗料缶の本数などが見積もりに明記されているかチェックしましょう。


③数量の「一式」表記はNG

3つ目のチェックポイントは、数量の欄が「一式」表記になっていないかという点です。
一式表記では材料の数量や施工する面積が分からず、施工後に業者とトラブルになる恐れがあります。例えば「外壁塗装一式」と書かれていると「もろもろ全部やってもらえるだろう」と思いがちですが、具体的な施工内容や施工箇所が明確にしないまま工事を依頼することになります。
そして、施工後に確認すると「ここも塗ってくれるだろう」と思っていた箇所が、実際は「一式」の中に入っていなかったということもあり得るのです。
もし業者が一式表記の見積もりを提示してきた場合は、使う塗料や塗装する場所など、工事の詳細を記載するよう依頼しましょう。

④塗装面積の「㎡」表記

4つ目のチェックポイントは、塗装面積を「㎡」で表記しているかという点です。
この塗装面積によって、外壁塗装にかかる総費用が大きく変わってきます。
また、塗装面積がはっきりしていれば、塗料メーカーが定めている塗布量を用いて、使用する塗料缶の本数を計算することも可能です。
外壁塗装の見積もりにおいて、㎡で表記される項目は塗装面積のほか、養生シートや高圧洗浄などがありますので、合わせて確認しましょう。

下塗り中の外壁。見積書をしっかりチェックしてから依頼しましょう。


4.信頼できる塗装業者を選ぶ5つのポイント

最後に、信頼できる塗装業者の選び方について、5つのポイントを解説しましょう。

①一級塗装技能士が在籍しているか

1つ目のポイントは、依頼する業者に一級塗装技能士が在籍しているかという点です。
国家資格である一級塗装技能士を取得した職人がいれば、高い技術での施工が期待できます。

一級塗装技能士の受験資格を得るには塗装現場で7年以上もの実務経験が必要ですが、そんな方々が受けても合格率は50〜60%にとどまる難関の資格です。
試験では学科だけではなく、ハケ塗りやパテ、スプレー塗装といった実技もあり、塗装における非常に幅広い知識と技術が求められます。

有資格者の有無は、塗装に詳しくない方でも業者の良し悪しを見分けられる要素です。

②事前の下見は入念か

2つ目のポイントは、施行前の下見を入念にしてくれるかという点です。
自宅の劣化状況を念入りに確認していれば、きめ細やかで無駄のない見積もりが作成できます。

外壁の劣化状態はサッと簡単には見ただけでは分からず、詳細な見積もりを作るには、外壁の状態を間近で見たり屋根に登ったりしなければなりません。
劣化状況の確認が不十分だと詳細な見積もりを作れず、工事中に追加の作業が発生するなどして施工費用が高額になってしまう恐れがあります。

一般的な住宅の下見には1〜3時間ほどかかりますので、家の回りを簡単に見るだけだったり、15分くらいでチェックを終わらせてしまう業者は要注意です。
塗装業者は、事前に自宅の劣化状況をしっかりとチェックしてくれるところを選びましょう。

壊れているところや危険な箇所を入念にチェック。

③写真や動画で現状を説明してくれるか

3つ目のポイントは、写真や動画で自宅の劣化状況を説明してくれるかという点です。
手間ひまをかけて写真や動画を撮影し、外壁に詳しくない人に対してきちんと説明してくれる業者であれば、信頼できると判断できます。

また、写真や動画があれば分かりやすいですし、高所などの自分では目が届かない箇所の状態も含めて業者と一緒に確認できる上に、詳細な記録としても残せます。
口頭による説明だけでは、詳しい人でない限り劣化の程度は判断できませんが、撮影記録があれば安心です。

工事が始まってからも、施工の様子を撮影して見せてくれたり、使った塗料缶を自宅の前で撮影してくれる業者であれば、さらに良心的であると言えるでしょう。

屋根の色あせ具合も、写真を撮ってご説明しました。

④詳しい内容の見積もりを出してくれるか

4つ目のポイントは、施工内容が詳細に書かれた見積もりを提示してくれるかという点です。
具体的な品目が記載されておらず、作業内容が曖昧なまま工事を依頼すると、後になってトラブルになる恐れがあります。

そこで、業者が出した見積もりに塗料のメーカー名や商品名、缶の数量などが明記されているのかをチェックしましょう。
また、作業が「一式」表記になっている場合は、内訳の記載ができないかを必ず業者に聞いてください。

工事に使う材料や作業内容について、見積もりで詳しく教えてくれる業者を選びましょう。

⑤外壁塗装以外の箇所も見てくれるか

5つ目のポイントは、施工する箇所以外の劣化状態についても見てくれるかという点です。
外壁塗装を検討する時期は、家の他の部分についても劣化が進んでいることが多く、合わせて修繕を依頼できれば費用を抑えられます。

高所にある換気扇のフードや雨どいなどは、長年放置していると紫外線によって割れたりボロボロになったりすることが多くあります。
これらの修繕には足場が必要ですが、外壁塗装の足場を利用すれば一度に修繕できるため、個々で対応するよりコストが安く済むのです。

依頼した箇所以外のところも丁寧に見た上で、こちらの出費を抑えるような提案をしてくれる業者であれば、信頼できると判断できるでしょう。

外壁塗装と一緒に、雨どいの修繕・交換工事もご提案しました。


5.まとめ

今回は、外壁塗装の価格相場と内訳、そして信頼できる業者の選び方について解説しました。
外壁塗装には大きな費用がかかりますので、業者の見積書はしっかりとチェックしてください。
そして、自宅を入念に下見した上で、写真や映像を使ってきちんと施工箇所を説明してくれる業者を選び、満足する塗装工事を行ってください。
 

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